やっと文章が書けるほどには落ち着いてきたので書きます。

3月11日の地震・津波、そして未だ収束しない原発。
この事務所も自宅も福島県にあり、津波被害はないものの、事務所の中は書類が散乱し、長年使用してきた機材も落下全損、故障。自宅の中ももうメチャクチャでした。

原発に関することは後でまた書きますが、とにかく震災以降、生活が変わり、価値観も変わった気がしています。

ずっと音楽に携わってきて、この震災被害に遭い、まずはライフラインの修復が先でしたが、その後は自分ができることをやろうと思うようになりました。

しかし、音楽家とは言え、それを1番にできることとは思いませんでした。

今、被災し避難したりしている人が大勢いる中で衣食住もままならない状況の中、音楽などまだ必要がないと感じたからです。

よくそれほどメジャーでもないミュージシャン達が「自分達が出来ることは音楽しかない」などと活動をしていましたが、そういうことをするのは超メジャーな人たちだけでいいのです。大勢が避難している避難所で、子どもからお年寄りまで知っている芸能人やミュージシャンがそこを訪れて歌ったり炊き出しをしたりするのは必要だと思いますが、名も知らぬ弾き語りが応援ソングを歌ったとしても正直伝わらないだろうと思っているからです。

こういうことは影響力のある人、特別な人がやることだと思っています。

だから自分は音楽で何かをしようとはしませんでした。
自分のレーベルを使って避難所を訪れて歌わせたりすることだって出来たでしょうが、それも考えませんでした。

逆に被災者側に立ち、被災者の気持ちを代弁したり、それを表現することを選びました。

それが当初はレーベル関連グッズを販売しようと思っていた場所を使って、メッセージTシャツのデザインを始めたきっかけです。

http://www.upsold.com/dshop/mygoods/innermode

とにかくダイレクトに、上っ面だけの「頑張ろう」なんて全否定し、こういう状況に立った被災者、特に福島県民としての背負った想いをぶつけることが今の自分に出来ることだと想いました。

もちろん少しずつ落ち着いた今も、Tシャツやグッズにこめた想いを綴っていくつもりですが、そろそろ音楽を出していい頃合だろうと思っています。

少しずつ落ち着きだした被災地で、ほんの少しでも余裕が生まれ始めた今、メジャー・マイナー関わらず音楽家は様々なイベントを行い、音楽の力を出すときだろうと思っています。

もう少し時間が経てばお笑いイベントなどもいいでしょう。

震災からすぐは自粛・不謹慎というくくりでなく、単に今は時期尚早だと思っていましたが、今これからは派手に活動して欲しいし、自分もそうしていきたいと思っています。

ただ、現実的な問題として、自分のレーベルも自分自身も原発の半径60キロ圏内にいることで、正直なところ県外からの仕事は減っています。元々県外からの仕事発注が多い仕事なので、これは非常に大きいです。作曲、SE制作などをメインにしてきましたが、悪気はないのでしょうが、遠慮があったりするのでしょう。野菜や肉などと違い、データは何の汚染もないですし、あんまり会いたくなければメールでも電話でもFAXでもいいと思いますが、やはり難しいですね。どうしてもFUKUSHIMAということで色眼鏡やフィルターがかかってしまう。

まあこういうことも想定はしていたので、今こそ引きこもって頑張るしかないのかなと思っています。

今後、作品の通販やデータ配信による販売のほうに力を入れていくようになるかと思います。繰り返しますがデータは汚染していませんから(苦笑)

それと、自分自身もそろそろバンドを動かしてステージに立ちたいなと思っています。

今ここでやれることを精一杯やります。

今これからが音楽の力を出すときです。